最近、システムトレードが注目を集めているが、いざ実践しようとすると実際にどのようなソフトを使えばいいのか、わからないという声は多い。そこで、当サイトでは、利用者の視点で代表的なシステムトレード用ソフトをいくつか紹介し、機能や使い勝手について解説しようと思う。

トレードステーション(TradeStation2000i)

システムトレードといえば、TradeStation(トレードステーション)を思い浮かべる人も多いだろう。

トレードステーションとは、システムトレードのロジックをプログラミングによって作成し、それを検証し、実際に売買を自動的に発注することができるソフトウェアで、日本でも多くの代理店が販売している。

日本ではTradeStation2000iというバージョンが一般的で、日経225平均先物のシステムトレードに活用している人が多い。

しかし、この2000iというバージョンが、かなり昔のもので、現在の最新バージョンよりも数世代前のトレードシステムだということは意外と知られていない。

2000iは、日本をはじめとする世界各国の市場に対応している。しかし、以降のバージョンでは米国以外の市場は対象外となってしまった。そのため、日本のマーケットでトレードステーションを使ってシステムトレードをするには、2000iを使わざるをえない。つまり、非常に遅れたバージョンを使用することになるわけだ。

現在、トレードステーション社は、ソフトウェア会社からブローカーへと業務を拡大しており、米国市場でブローカーとシステムトレードソフトウェアが一体化したサービス体系を提供している。(一応ソフトだけでも利用可能)

たしかにトレードステーションはすばらしいソフトウェアである。システムトレード用のソフトウェアはたくさんあるが、売買ルールを作成するためのプログラミングの簡単さにおいて、トレードステーションは抜きんでている。

プログラミングに関する知識や経験がなくても使いこなすまでにそれほど時間はかからないし、参考となる日本語の書籍も出版されているのは心強い。

ただ、一方で古いバージョンならではの限界もある。

まず問題なのは、TradeStation2000iはもともとWindows2000向けに作成されたものであるため、最新のWindows VISTAはもちろんのこと、Windows XPで動かしても少々不安定になるのだ。

また、アーキテクチャーが古いため、メモリを非常に食ってしまう。他のアプリケーションを同時に実行するのはかなり厳しい。

残念ながらこの不安定さは、リアルマネーでトレードをする場合には無視できない欠点だ。フリーズして決済ができないなどという事態にでもなれば目も当てられない。

それ以外にも、ブローカーと連携するソフトウェアも必要になり(ブローカによる)、そのソフトウェアが使い勝手が悪かったり、不安定だったりする。

そのため、トレードステーションは、あくまで売買ロジックの作成と検証に使って、実際の運用は別のソフトウェアを利用したほうがいいだろう。

NinjaTrader

NinjaTrader(ニンジャトレーダー)は、名称はちょっと怪しいが、米国では比較的有名なソフトウェアで、数多くのブローカーに対応している高性能トレードソフトウェアである。

売買ロジックを設定(プログラミングorウィザード使用)することで完全自動売買が可能だ。また、売買タイミングはマニュアルで操作して、チャート&執行用ソフトとして利用するような使い方もできる。

スピードが要求されるデイトレードには最高のシステムで、これを一度体験すると日本国内のブローカーが提供している取引システムではストレスが溜まって使う気にならなくなる。

チャートもきれいだし、テクニカル指標も充実している。もちろん、指標を自分で作成することもできるし、それを売買ルールに組み込むことも可能だ。

作成した売買ルールを過去のマーケットでテストする機能も充実しており、システムトレードに必要な機能はすべて網羅されているといってもいいだろう。

特に良く出来ているのが、利益確定とストップ移動を柔軟に組み合わせることができるATM Strategyという機能だ。

たとえば、1000株をトレードする場合を想定してみよう。

この場合、最初の400株は30ティック分プラスになったら売却して利益確定し、次の300株は50ティック動いたら売却、最後の300株は、70ティック動いたら売却というように、3段階の利益確定ルールを設定することができる。

同時に、最初はストップロスは40ティックに設定し、400株が売却された時点で、残りのストップロスをブレークイーブンプラス5ティックの位置に移動し、その後は10ティック動くたびに、ストップの位置も10ティックずつ上にずらすといったこともできる。

これは、短いトレンドをつかまえてデイトレードする場合などにとても便利だ。

日本語化されていないのが唯一難点だが、辞書片手にマニュアルさえ読めればなんとかなるので、ぜひ挑戦してほしい。

NinjaTrader

eSignal

自動売買のセットアップについて

自動売買をおこなう場合には次のようなものが必要になる。

  • 安定稼動するトレード専用PC
  • システムトレードソフト
  • ブローカーとシステムトレードソフトを接続するソフト
  • リアルタイムのマーケットデータ配信サービス(データベンダー)
  • 配信されたマーケットデータを取り込むソフト
  • システムと接続できるブローカー口座

使用するソフトウェア、ベンダーによってこれらの構成は変わってくる。たとえば、ひまわり証券のように、ブローカーがシステムトレード向けのソフトウェアを提供しているようなケースでは、データベンダーとの契約や、接続ソフトの利用などは不要になる。

データベンダーから配信されたマーケットデータを取り込むための接続ソフトウェアは、通常はデータベンダーもしくはシステムトレードソフトのほうで用意されている。

ブローカーとシステムトレードの接続ソフトは、トレードステーションを使用する場合に問題となる。(NinjaTraderのような新型のソフトウェアを利用する場合には問題ない)

TradeStation2000iとブローカーを接続するには特別なソフトウェアが必要で、売買シグナルをブローカーに送信する仕組みを用意しなければならない。ところが、TradeStation2000iは古いバージョンのソフトウェアであるため、なかなか良い接続ソフトが出回っていないのが難点だ。

なお、国内でトレードステーションの日本語版を販売している代理店には、FXCMやInteractiveBrokers(以下IB)、ひまわり証券などといったブローカーと接続するソフトを提供しているところもあるので、そういったサービスを利用するのもいいかもしれない。

自動売買の組み合わせは数多くあるが、代表的なものを以下に紹介しよう。

組み合わせ1:eSignal + TradeStation2000i + TradeBullet + IB

トレードステーションとIBを使うことで世界中のマーケットで自動売買ができる。リアルタイムのマーケットデータ配信はeSignalを利用する。

トレードステーションとIBの接続は、ATResearch社のTradeBulletというソフトを使うことができる。(一番安いバージョンで$35/月。ダウンロード販売で決済はPaypal)

組み合わせ2:eSignal + NinjaTrader + IB

メインのソフトウェアとしてNinjaTraderを使用し、データ配信にeSignal、ブローカーとしてIBを利用する。スピード、安定性、柔軟性を考えると現時点ではベストかもしれない。

トレードステーションは実際の資金を運用するには少々不安定で、執行の柔軟性やスピードを考えてもNinjaTraderのような新型のソフトウェアのほうが間違いなく優れている。

なお、ブローカーとの接続ソフトはNinjaTraderで提供されている(無料)。

組み合わせ3:NinjaTrader + IB

もっとも安く自動売買ができる廉価バージョン。eSignalを利用しないため、過去データの取得に制限がある。また、データ取得スピードもだいぶ落ちるのが難点。

組み合わせ4:ひまわり証券

ひまわり証券ではシステムトレードができるプラットフォームを提供しているので、ほかのサービス、ソフトウェアを購入しなくてもシストレができる。もちろん、売買対象銘柄はIBに比べると非常に少ないが、一番簡単にシステムトレードを実現する方法といっていいだろう。

 

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